「コツコツ」が才能を磨き、「コツコツ」が達成をもたらす。

2017/07/30

カメ 2910

【注目】良い「型」の習慣化

 

先日、すごい経営者に会いました。その人は現在、リフォーム会社を経営していて、順調に業績を伸ばしています。ここでは仮にAさんとしておきます。

 

 

Aさんは、関西で生まれ、高校を卒業した後、自動車の整備士として働き始めました。働き始めてすぐにローンを組んで新車を買い、運悪くその新車で事故を起こしてしまいます。これでローンの額が増え、整備士の給料だけでは足りなくなります。それで仕事後にバイトを始めるものの、交遊費も派手に使う方だったので追いつかず、いよいよお金が回らなくなり、サラ金にも手を出してしまいます。

 

 

借金を返さないといけないので、まとまった金額が稼げる仕事を探していたAさんは、リフォーム会社に入社し、訪問販売の仕事に就きました。そしてここで、Aさんは営業マンとしての才能を開花させるのです。

 

 

仕事は、個人宅にアポなし訪問をし、キッチンやトイレなどの住宅のリフォームの仕事を受注することです。Aさんは、ここで他を圧倒するほどの実績を上げ、存在感を示し、その後、所長、本部長、そして最後は社長にまで登りつめます。社長になった時点で数百名の社員がいる会社になっていたそうです。

 

「型」をつくる

 

Aさんは当時「30分営業をすると1軒受注できる」とう領域にまで達していたそうです。ピンポーンと1軒目の呼び鈴を鳴らしたところから30分です。1軒当たりの受注額は100万円だったそうです。

 

 

そのやり方は、こんなふううだったそうです。

 

 

まず、Aさんは営業時の喋り方を全てルーティーン化していたそうです。ほとんどの営業マンは、お客さんが警戒心を出している時は、そこを気にしすぎてぎこちない会話をしてしまいます。しかしAさんは喋る内容から、間合い、笑うタイミング、パンフレットを見せるタイミングまで、全部ルーティーン化していたそうです。

 

 

つまり、営業活動の繰り返しの中で自分なりのベストな方法を見つけ出す。何度もそれを繰り返し、磨き上げる。いわば「型」を作るのです。後はひたすらその「型」どおりに繰り返す。

 

 

Aさんの場合、30分間この「型」どおりに行動すると、1軒受注が決まる。ですから、自分の体調が悪いとか、気分が乗らないとかモチベーションの高低に関係なく、とにかく動くのだそうです。そして30分動くと100万円受注できる。

 

 

しかも、昔からバイトを掛け持ちするなどハードワークには慣れているので、ノルマ金額に達した後も、行動を緩めず、ひたすら型を繰り返すAさん。その結果、とんでもなく大きな成果を上げたのです。

 

 

Aさんは間違いなく営業の才能があったと思います。しかしその才能を開花させたのは「型」を見つけ、ひたすら「型」どおりに行動したからではないか、と思います。

 

 

つまり、整理するとこんな感じです。

 

 

①「行動→振り返り・修正→行動」を何度も繰り返す

 

 

②その中から、うまくいく「型」を見つけ出す

 

 

③さらに繰り返し、「型」を磨き上げる

 

 

④「型」をマシーンのごとくこなし、目をつぶっていてもできるくらい習慣化する

 

 

Aさんは、この①~④をコツコツやり続けました。そして、成果を上げ、出世し、経営者としても成功したのです。

 

 

リクルートも「型」を磨いている

 

リクルートの成長の舞台裏を解き明かした「リクルートすごい構”創”力(杉田浩章 著)」という本にも「型」の重要性が紹介されています。

 

 

ビジネスのアイデアを見つけた後、そのアイデアをいかに膨らまし、事業として成立させるか。そして大きな利益を生み出すような事業に発展させるか。その時にポイントとなるのが「型」であり、リクルートはこの「型」を見つけ出すことを重視しています。

 

 

 

リクルートがいう「型」とは、成果を出すためのプロセス(これを「勝ち筋」と呼ぶ)に沿った行動であり、KPI(重要業績評価指標)を上げるために効果があった個人の「ふるまい」のことです。そしてこれを誰もが真似できる「型」に落とし込んで横展開することで、会社全体で大きな成果に結びつけるのです。

 

 

1人ひとりが日々の取り組みの中でうまくいった要因、うまくいかなかった要因を分析します。そしてその結果を組織全体で共有し、磨いていくという地道な作業を繰り返す。

 

 

著者の杉田氏は「リクルートは自己主張の強い一握りのスーパースターがビジネスを引っ張ってきたかのように思われがちだが、実はそうではない。個々の成功事例を吸い上げて横展開し、組織全体の力に変えることに長けている」と言っています。

 

 

天才的なひらめきではなく、地味で平凡なことを繰り返す中で見えて来る「型」が、会社の成長を支えているのです。

 

 

 

慣れないことをやるにはエネルギーが必要。だから精神的にも肉体的にも疲れます。ゆえに継続しない。しかし、何度も繰り返すことで勝ち筋につながる「型」を見つけ、磨き、それを習慣化してしまえば、楽に出来るようになります。こうなってしまえば、カチッとスイッチを入れれば、自動的に動くマシーンのように体が動き、成果を連れて来てくれます。

 

 

 

メルマガも「型」

 

 

自分自身を振り返っても、「型」を作るとそれほどエネルギーを使わずとも、一定の成果を上げ続けることができる、と実感することがあります。

 

 

例えば、私はメールマガジンを600週間以上毎週発行し続けていますが、これを途中で辞めずに続けられているのは「型」があるからです。

 

 

文章の「型」があるので、1つのネタがあれば、それを型にはめて文章を展開できるので、ゼロから考えるよりも迅速かつ一定の品質レベルを保って書くことができます。

 

 

負担を減らしながら実行できるので、継続しやすくなります。そして、このメルマガを発行し続けていることが、私のビジネスを下支えし、業績向上に貢献してくれています。ネタが一つ浮かべば、あとは「型」にはめて、マシーンのように書き上げることができます。

 

 

コツコツのコツは、成果につながる「型」を見つけ出し、あとはひたすら繰り返し、習慣化し、マシーンのように低負担で行動できるようにすることです。

 

 

良い「型」の習慣化が成果をもたらす。

 

 

コツコツ頑張りましょう。

 

 

 

~コツコツ流のオキテ その十四~

 

コツコツと「型」をつくりあげ、コツコツ繰り返すべし。

 

 

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