2017/03/15
【信じる道】自分の道を進むことが生む信頼
何かを成し遂げるためには
何かを成し遂げるには、長い時間がかかると私は思っています。
時間をかけて少しずつ積み上げていったものは崩れにくいし、その効果は長期に渡って生き続けます。
経験上、やり始めてからすぐに結果が伴うことは少ないし、自分の周りを見ていても、短期的に成果を出した人は意外とすぐに消えてしまうことが多い。ですから、もしあなたが長期的に成長して行きたいと思うならば、すぐに結果は伴わなくても、あきらめず、やり続けることをお薦めします。
こういう気持ちでコツコツと少しずつ進んでいく方法を私は「コツコツ流」と呼んでいます。このサイトはそのコツコツ流の重要性を紹介するサイトです。
私は、短期的な結果ではなく、コツコツと長期的な成長を求めるタイプの人間です。今までもそうやってきたし、これからもそうしていくつもりです。いやそれしかできない。
ウサギとカメで言えば、間違いなくカメ派。
カメが良くてウサギがダメということではありません。単なるタイプの違いです。
ウサギのように先行逃げ切りであっという間に成果を出すことを求めるタイプか、
それともカメのように、コツコツ少しずつ前に進んでゆっくり目標を目指すタイプか。
仕事のやり方についてだけではなく、人生の生き方においても、こういう「タイプの違い」というものはあると思います。
ウサギ派かカメ派か、あなたはどちらのタイプなのか。どちらが自分にしっくりくるのか。
あるいは単純に好き嫌いで言えば、どっちが好きなのか。
私がこのサイトで書くことは、カメ派タイプの考え方です。ですからウサギタイプの人にとってはイライラするかもしれませんが、これはタイプの違いということでご了承いただきたい。
カメ派の人は、自分の考え方を「これでいいのだ」と確認して頂いたり、共感して頂いたりすれば嬉しく思います。ウサギ派の人は、カメ派の考え方に触れ、「こういう考え方の人もいるんだな」と知り、温かく見守って頂ければ、それもまた嬉しく思います。
なぜコツコツ流なのか?
なぜ、私がコツコツ流を勧めるのか?それは、繰り返しになりますが、私自身がコツコツタイプの人間だからです。そして、地道なことをコツコツと積み重ねることで、自分が生きる道を切り開いてきた人間だからです。
私は現在、経営コンサルティング事務所を運営しています。この事務所を開業するに当たっては、中小企業診断士という経営コンサルタントの国家資格を取得しました。
この資格を取得するまでに、私は8年を超える時間を要しました。
え、長い?そう。確かに長い。
この資格を取るのにこれだけかかった人を私は私以外に知らない。
最終的に合格するまでに、1次試験で4回、2次試験で4回落ちました。ここまで落ちるか?いや、実際に落ちた。何度受けても落ちてしまう当時の私は、まるで暗黒の世界を生きているような気持ちでした。
1年や2年で合格していく人がいる中で、なかなか合格できない自分を責め、苦しい期間を過ごしました。
しかし、「途中でやめたら、自分の人生が終わる」と真剣に思い込んでいた私は、あきらめることはできませんでした。「受かるまでやり続ければ絶対に受かる」とさえ思っていました。これは松下幸之助さんの「失敗したところでやめるから失敗になる。成功するまで続けたら、それは成功になる。」という言葉に打たれ、密かに心の中に抱いていたことです。いや、もう、しがみつくという感じ
不合格の事実に直面するたびに落ち込みましたが、それでもやめようとは思いませんでした。
いや、やめられませんでした。なぜ?
試験のために東証一部上場企業を辞めてしまっていたので、途中であきらめるという選択肢は頭の中に全くなかった。社会的評価がある上場企業の社員を辞めるという代償を払ってチャレンジしているのに、ここであきらめてしまったら、自分という人間が完全にダメになってしまうという恐怖心みたいなものがあった。
壁に何度跳ね返されてもコツコツ毎日勉強をやり続け、やっとの思いで合格することができました。
そして資格取得後も、私のコツコツ流は続きます。(いや、これしかできないので)
経営コンサルタント業を営むに当たり、特に資格は必要ありません。実力さえあれば、仕事をすることはできます。また、中小企業診断士の資格を取ったからといって、すぐに仕事の依頼が来るわけではありません。私はかろうじて資格を取得しましたが、実力も知名度も信頼もありません。ここを勘違いして、「資格を取れば仕事も取れる」と思い込んで独立する人がいますが、世の中それほど甘くありません。
そういう私自身、勘違いしていた「イタイ人」です。苦労して資格を取得した後、鼻息荒く、仕事を求めて商工会議所を10か所以上訪問しました。しかしすべて門前払い。当然です。各商工会議所には、すでにたくさんの先輩コンサルタントたちが出入りしており、何の実績もない馬の骨にすぐに仕事が回ってくるわけがない。仕事が欲しければ、先輩方が並ぶ行列の一番最後に並びなさい、ということだったのです。
資格さえ取れれば、あとは何とかなると思っていましたが、何ともならなかったのです。
経営コンサルタントとして仕事を取るためにはどうすれば良いか。まずは、自分のことを知ってもらわなければならない。私の存在に気づいてもらわなければ始まらない。そう思い、自分の経営やマーケティングに関する考え方を世の中の経営者に向けて発信することにしました。
まず自作のホームページを作り、そこからメールマガジン(メルマガ)に登録できるようにしました。メルマガの発行は週1回。そこに、経営やマーケティングのことなどを書き続けました。
このメールマガジンは、現在600号を超えています。11年前に発行を開始して以来1度も休むことなく、盆も正月もなく発行し続けました。文字通り、コツコツと続けて600号越えです。
するとどうなったか。
このメルマガをコツコツと続けたことは、私に「信頼感」という大きな贈り物をもたらしてくれました。「継続している」ということが、「途中で物事を放り出さない人」というイメージと信頼を作り出したのです。(と勝手に自己分析している)
とても小さな、吹けば飛ぶような信頼ですが、無いよりははるかにマシです。この継続がもたらした信頼を私に寄せてくれた人の中から、お仕事の問い合わせをくれる人が徐々に増えて行ったのです。
最初にお仕事の依頼をくれたのは、ある公的機関でした。リクエストは、情報誌にマーケティングについて執筆してほしいというものでした。発注のきっかけは、私がメルマガで毎週、マーケティングについて書いていたのを読んでくれたことです。喜んでお引き受けし、A4で5枚くらいの原稿を書いて収めると、執筆料を4万円くれました。私がコンサルタントとして初めて計上した売上です。
次の問い合わせはある中堅企業からでした。私のホームページとメルマガを読んだその会社の幹部から、「業績アップのための相談がしたい」という電話が突然かかってきたのです。そこの会社に出向いてお話を聞き、後日プレゼンをしました。私の提案に経営陣はすごく喜んでくれて、言い値で300万円のコンサルティング契約を頂くことが出来ました。
これで、私の起業は軌道に乗ることができました。コツコツ勉強時代からコツコツメルマガ発信を経て、ようやく念願だった経営コンサルティング業で食べていくという現実を手に入れることができたのです。
結婚して、マンションのローンを組み、子供を生んだばかりの妻も喜びました。
コツコツ流が私と私の家族を救ったのです。
~コツコツ流のオキテ 其の一~
コツコツの積み重ねが信頼を生み、仕事を連れて来てくれる。