「コツコツ」が才能を磨き、「コツコツ」が達成をもたらす。

2019/01/12

カメ 3356

コツコツのコツ

 

 

コツコツと継続することの重要性は分かっても、それを実行しようと思うと、これがなかなか難しい。自分的に盛り上がってやり始めるものの、すぐに冷めてしまい、気が付くとやめている。いわゆる三日坊主。

 

 

 

コツコツとやり続ける人が称賛される裏には、コツコツと続けるのは意外と難しいということを、多くの人が自己の体験から身をもって感じているからなのだと思います。

 

 

 

では、どうしたら続けることができるのか?今回はこれについて考えてみたいと思います。

 

 

 

■目的を明らかにする

 

 

まず、なぜそれをやるのか?という目的をはっきりさせることはとても重要です。目的がはっきりしないまま始めると、少しでも障害にぶつかると、たちまち心が折れてやめてしまいます。

 

 

 

例えばダイエットのために毎日ジョギングする、という目標を立てたことがある人は少なくないはずです。しかし、なぜダイエットをするのか?という目的が明確でなかったり、達成への意欲が低かったりすると、雨が降ったり、寒かったり、飲みに行ったりなどの障害ですぐにやめてしまうことになります。

 

 

 

私の場合で恐縮ですが、私も週に3~4回のウォーキングとランニング(あわせて30分程度)、週1回のスイミング1キロを目標として掲げており、前者はすでに10年、後者も2年以上継続しています。この目的は、やはりセミナーなどで人前に立つ仕事をしているので、イケメンでもなくスタイルも良くない自分が、少しでも見栄えを良く見えるように、と願うからです。

 

 

 

これは仕事に直結していて、少し大げさに言えば、サボったり途中でやめてしまうと自分の仕事がうまくいかなくなり、ひいては家族の生活に影響が出る、という危機感にもつながっています。

 

 

 

目的をはっきりさせ、その達成意欲を強めるためには、この危機感をうまく利用することも大切です。性格による個人差もありますが、「楽しいこと」を得ようとする意思よりも「つらいこと」を回避しようとする意思のほうが強いと言われているので、これを活用するのです。危機感を活用すると、目的・目標に対してより強くコミットすることができます。

 

 

■席を決める

 

 

やるべきことを継続してやるためには、「それをいつやるのか?」決めておくことが重要です。「これをやったほうがいいな」と思っても、「いつやるのか?」が決まっていないと、絶対に始まりません。「いつかやる」とか「時間ができたらやる」というのは、「やらない」ことの言い訳としては最強です。

 

 

 

「何月何日のあるいは毎週〇曜日の、何時からやる」ということを決めておくことで、まずはやり始めることができます。そして毎月、あるいは毎週その時刻に決めた行動を実施していきます。これを何度か繰り返し、その時刻になったら自然と体が動くようになればしめたものです。

 

 

 

さらに続けると、その時間になってもやっていない自分に居心地の悪さを感じるようになります。ここまでくれば完全に習慣化できたと言えます。

 

 

 

このように、ある行動を同じ時間にやる癖付けをすることを「席を決める」と呼びます。自分のスケジュールの中に席を決めて、その時間になればその席について、その行動を実行する、ということです。

 

 

 

ちなみに私事で恐縮ですが、私が710週間以上継続発行している週刊メルマガ(メールマガジン)は、毎週金曜日の朝8時に配信しています。ですので、前日の木曜日の夜が「メルマガを書く席」になっています。これを710週間毎週やってきたので、もうこの席に着くのを忘れるということはありません。風邪をひこうが、お正月だろうが、旅行にいってようが、木曜日の夜は私にとって特別な時間となっています。

 

 

 

このメルマガを続けてきたことが、私の「信用」を少なからず補完してくれたことは間違いありません。内容を褒められることもありますが、それ以上に継続していることを褒められることも多いです。これをやめると信用が傷つくという危機感から、この席に着くことを710週間(13年間超)1度もサボらず、続けています。そしてこのメルマガの継続が私に自信と信用を与え、仕事において大きなプラスをもたらしてくれています。

 

 

 

■自分との約束

 

 

 他人との約束を守らないと信用を失います。仕事関係はもちろん、友人や家族との関係においても、約束を守らない人は信用されず、社会生活をうまく送ることができなくなります。ゆえに、私たちは他人との約束を極力守ろうと努力します。

 

 

 

 しかし、自分との約束はいとも簡単に破ります。「毎日、資格の勉強を1時間やろう」とか「毎朝早起きをして読書をしよう」などと決めても、簡単にこの決めごとを反故してしまいます。なぜでしょうか?

 

 

 

 それは、誰にもバレないからです。バレないから、ばっさりと約束を破るのです。人間は社会的な存在なので、反社会的な行動にはブレーキがかかります。社会における自分の立場が危うくなることを無意識に避けようとするのです。一方で、社会的に制裁を受けないことに関しては、やすやすとやってしまいます。それが自分との約束を簡単に破るという事態を引き起こしています。

 

 

 

しかし、自分との約束を破ると、自分の心は知らない間に傷つきます。「またサボってしまった」「また三日坊主だ」という思いが、小さくとも、積み重なっていき、自分にダメージを与えます。そのダメージが自分の自信を失っていきます。自分との約束を破ってばかりいると、自分に幻滅し、自分を信じられなくなり、自信を持てなくなります。

 

 

 

過信や妄信は論外ですが、人間にとって適切な自信を持つということは、仕事をするうえでも、あるいは生きていくうえでも、とても重要なことです。「自分らしくいる」ことの重要性は世界中で唱えられていますが、自分らしくいるために最も大事なことは、自分に自信を持つということです。

 

 

 

どんな小さなことでも良いのです。毎日トイレ掃除するとか、毎週1回ブログを書くとか、毎月1回、新規の見込み客と面会するとか。これを積み重ねていくと、自信がついてきます。自分はこれをやり続けているんだという自信。約束をずっと守り続けているという自信。この小さな自信が自分の思考や行動を支え、それらが私たちを成果へと導いてくれます。

 

 

■例外を認める

 

 

何かを始めたものの、どうしてもできないことはあります。「そういう時にはやらなくてもいい」というルールを決めておくことで、やめずに続けることができます。あまりに厳格に自分を縛ると、やれなかったことがストレスになり、自分の気持ちをダウンさせてしまいます。ある程度のユルさを許し、長期的に続けられるように柔軟性を持つことも大事なことです。

 

 

 

先に私は週に3~4回のウォーキングを10年以上続けていると書きましたが、当初は毎日やるつもりで始めました。しかし、仕事で遅くなることもあるし、天候がひどく荒れることもあります。あるいはもっとシンプルに気が乗らない日もあります。そういう時は「例外ルール」を適用し、やらなくて良いことにしてあります。ですから、週に2日の時もあるし、週に5日やる時もあります。平均すると週に3~4回になっています。

 

 

また、「今日はちょっとやりたくないな」と思う時でも、「とりあえず10分だけやろう」と決めて外に出るようにしています。外に出て歩き出してしまえば、結局いつもの30分のメニューをフルでこなすことができます。やりはじめさえすれば、続けられるのです。

 

 

 

心理カウンセラーで著述家の植西聡氏は、「『考える』ことと『行動する』こととの間にあまり距離を置くべきではない。恐怖や不安といった否定的な感情はこのすきまに繁殖するのである」と言っています。

 

 

 

ですから、第一歩を踏み出すことだけに集中し「とやかく考えずに少しだけでもやってみる」という姿勢でいることは、「やりたくない」という否定的な感情を排するためにで非常に重要です。

 

 

 

■自分で自分の背中を押す

 

 

さて、何かに取り組み、何かを成し遂げようとするためには、日々やるべきことをコツコツと積み上げて行かなければなりません。その時、当然ながら実行するのは自分です。誰に相談しようとも、誰から励まされようとも、最後の最後、未知の世界へ第一歩を踏み出すのは自分自身です。自分の背中は、自分で押さなければ、前に進みません。

 

 

 

友人や知り合いに励まされたり、本やセミナーによってモチベーションが高まることもあります。しかし、それらはあくまで間接的・外的なもので、直接的な内的パワーに勝るものではありません。

 

 

 

ある国のことわざで「馬を水辺に連れて行くことはできるが、水を呑ませることはできない」というものがあるそうです。外的なアドバイスや励ましで一定の行動への動機づけになったとしても、最後の最後、本当の行動に移すためには自分で自分の背中を押すしかありません。

 

 

 

この「自分で自分の背中を押す」という言葉は、キャシー中島さんがテレビで使っていた言葉です。キャシーさんは長女を亡くし(享年29歳)、悲しみのどん底に突き落とされました。そんなキャシーさんに対して周りの人たちは慰めたり励ましたりしてくれたそうです。しかし、「最後は、自分で自分の背中を押さなければ前に進めないのです」とキャシーさんは言います。人間が悲しみや不安の中から前に進むためには、他人からの励ましではなく、自分で自分を押す力が必要なのだということです。今、彼女はハワイアンキルトで大成功しています。その裏には、自分で自分の背中を押して前に進んで来た意思の強さがあります。

 

 

 

私の妻は、私が脱サラして資格勉強に没入し、失敗し、その後起業してから現在に至るまで、いつも応援してくれています。しかし「最後は自分だろ」ということはいつも言っています。だから、「頑張れ」とか「あなたならできる」とか表面的な励ましの言葉は一切言いません(笑)。自分の問題は自分で解決しない限り、真の解決にはならないことを知っているからです。

 

 

 

コツコツの最大のコツは、自分のことは自分でカタをつける、と肝に銘じることかもしれません。

 

 

 

~コツコツ流のオキテ その二十五~

★コツコツのコツは、自分のことは自分でカタをつけること。

 

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